こんにちは!レンタルスペース運営者の「みつ」です。
今回は、新店舗の価格設定についての考えを書いていきます。
新店舗の価格設定
新店舗である3号店は「手軽に安くレンタル」ということをコンセプトにしています。
なので深夜の時間帯に設定していた深夜パック(7時間での一律料金)を取りやめ、どの時間でも1時間から借りられるようにしました。
そして価格も安くしています。平日は1時間800円の激安なのですが、2時間半以上借りるとさらにお得になる価格設定です。詳しく見ていきますね。
長時間借りるほどお得になる
まず3号店って狭いんです。トイレ含めて20㎡、鏡は幅2.4mなので多くても2、3人が限界というスペースです。1人や2人、3人がダンスの練習でサクッと1、2時間ぐらい使う。そんなイメージでこのレンタルスタジオを作りました。
実際に今入っている予約のほとんどが3名以下のダンス練習です。そして予想通り9割以上が2時間以下の予約になりました。3号店は単価が安いため、予約数を増やすか、客単価を上げることで売上を上げていく必要があります。
予約数を増やす戦略は別途まとめるとして、今回は客単価を上げる試みです。「客単価を上げる=予約の時間枠を増やす」というのが1つなので、そこが少しでも増えればと思い今回の価格設定にチャレンジしてみました。
下記が平日の価格設定なのですが、長時間レンタルすればするほど安くなるようにしています。
2時間30分借りたら通常は2000円ですが、50円安くして1950円としています。50円だけかよ!と思われるかもしれませんが、2000円から1950円に変化する50円は大きいです。人って記憶力がなくて数字をパッと見たときに強く印象に残るのって、最初の1ケタだけだと聞いたことがあります。(本当かどうかは不明ですが)
となると2000円だと2という印象が残り、1950円だと1という印象が残る。1950円ってほとんど2000円なので本来であれば2という印象が残るはずですが、ぼくが聞いた理論が正しければ1という印象、つまり1000円台というイメージが付くのかなと。(たしかにショッピングに行くと198円とか3980円といった数字で溢れています)
2000円の50円割引って2.5%オフなので、正直そんなにお得感はないのですが、パッと見たときの印象でいうと2.5%オフという実際の数字よりも強力な割引に見えると思っています。
2時間30分の予約だと2.5%オフですが、3時間、4時間と予約枠を増やしていけばいくほど割引率が高くなるようにしています。たとえば4時間30分予約した場合、通常だと3600円ですが、2850円まで下げています。750円割り引いているのですが、これって割引率でいうと20%越えているんです。
これだけ割引をして利益は取れるのか?
20%オフとかそんなに割り引いて利益取れるの?と心配になるかもしれませんが、ぼくの計算上だと問題なさそうです。というのも、レンタルスペースって変動費が圧倒的に低いため、割り引いたとしても利益の確保がしやすいんです。(飲食店のように商品にかかる仕入れ費や材料費といった費用がある場合、下手に割り引くと全然利益が出ないという悲惨なことになる)
そのあたりの利益の取り方については、詳しく書いた記事があるので参考にしてみてください。
20%もの割り引きをしても問題ない理由ですが、ざっくり2点。
- 長時間の予約がもともと少ない
- 人気がある時間帯が限られている
1つずつ見ていきます。
1.長時間の予約数がもともと少ない
3号店ってほとんどが2時間以下の予約です。なのでもし長時間の予約が入ったとしたら、割り引いている分の利益率は下がりますが、利益額は増える。売上だけ増えて利益は増えないというわけではなく、ちゃんと利益も増えるように価格設定をしています。
もし、もともと3号店の予約のほとんどが2時間30分以上の長時間予約だった場合、これって利益が減るだけです。割り引いても割り引かなくても2時間30分以上の予約が入るということは、割り引いた分だけ利益が減ってしまい、減ってしまった利益を取り戻すには思った以上に予約数を増やさなければいけなくなります。
単に割り引くのではなく、割り引くことで利益は増えるのか?ということまで考えることが大切です。
2.人気がある時間帯が限られているため
レンタルスペースって時間によって埋まりやすかったり、空いていたりするんです。たとえば平日の18-22時はとても人気。仕事が終わってからスタジオを利用したいという人が多いためです。逆に朝6時とか7時ってあまり予約が入りません。たしかにこんな朝早くからダンスをする健康児ってあまりいなさそうです。
ぼくのレンタルスペースでも、早朝や深夜は安く、土日は高くというように曜日や時間帯によって価格を変えています。とはいってもあまり細かくし過ぎると予約する側も管理する側も手間なので、深夜と朝の料金、平日料金、土日料金というように3パターンにしています。
この話が割引とどうつながるのか?説明していきます。たとえば18-20時の人気の時間帯を使いたいというAさんがいた場合。価格設定を見て、「長く予約した方がお得っぽい。2時間と思っていたけど3時間予約しよう」となり、18-20時だった予約を17-20時にします。売上としたら3時間で2250円で、通常価格より150円安くなっています。
でも一番売上を取れるのって、Aさんが18-20時を予約して1600円、別の人Bさんが17-18時を予約して800円。合計2400円となり、Aさんがまとめて予約するより、通常価格で予約してもらった方が売上が上がります。
でもぼくは150円売上が下がってでも、Aさんに3時間の予約をしてもらう方を選びます。というのも時間帯によって予約が入る確率が変わってくるという前提があって、18-20時に予約が入る確率よりも17-18時に予約が入る確率の方が低いことが予想されるからです。(スペースのコンセプトや条件によって、17時の方が予約が入る場合もあります。あくまでぼくのスペースでのお話ということで進めていきます)
1号店と2号店、そして3号店でも17時よりも18時以降の方が予約が入りやすいという事実があります。18時以降と同じように17時も予約が入るのであれば、ぼくとしても通常価格で出したい気持ちになるでしょう。
でもこれまでの稼働率を見ると、17時は少し予約が入りづらい。となると予約が入る可能性が少ないところに賭けるよりも、Aさんに3時間まとめて予約してもらった方が売上が上がる可能性が高いという判断です。
長時間予約の割引が売上を脅かすというよりも、売上を上げる可能性の方が高いということをお伝えしたく、解説させていただきました。
とはいってもこれは全てぼくの予想なので、この割引がどのように影響するのか見ていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。